機械パルプ

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CTMP(ケミ・サーモ・メカニカル・パルプ)

CTMPプロセスは、高い生産能力で紙の優れた嵩特性を実現します。CTMPパルプの主要なプロセスは、チップへの処理、高濃度叩解、蒸気回収、繊維分級、長繊維分の処理、漂白および脱水、製紙プロセス前のパルプ貯蔵、または市場パルプ用の乾燥、ベーリングに至るまで、あらゆるプロセスに及んでいます。CTMPパルプの使用は、新しい最終用途とその組み合わせに継続的に広がっています。同時に、BCTMP(漂白ケミ・ サーモ・メカニカルパルプ)用途のための新しく優れたプロセステクノロジーや装置も開発されています。

HT-CTMP(高温 ケミ・サーモ・メカニカル・パルプ)-> データシートはこちら(英文)

HT-CTMPは、従来の CTMPの生産プロセスをさらに発展させたものです。CTMPの生産プロセスでは、まず木材チップに薬品(亜硫酸塩や水酸化ナトリウム)を含浸させ、90〜150℃で予熱し、繊維間の接着物質(リグニン)を軟化させます。このチップを加圧式リファイナーで機械的に叩解し、パルプを生産します。HT-CTMPプロセスでは、この段階で 150~180℃の高温を使用します。そうすることによりリグニンがさらに柔らかくなり、繊維が分離しやすくなります。その結果、繊維がより無傷で、シャイブ含量が非常に少ない(繊維の束が少ない)パルプとなります。パルプの結着性は若干低下しますが、嵩は大幅に増加します。繊維の分離が容易になるため、リファイニングプロセスでの総エネルギー消費量を削減することができます。

TMP(サーモ・メカニカル・パルプ)

TMPプロセスは生産能力が高く、紙質の優れた強度特性を持つパルプを提供します。TMPの主要プロセスは、チップへの処理、高濃度叩解、蒸気回収、繊維分級、長繊維分の処理、漂白、脱水、製紙プロセス前の貯蔵、市場パルプ用の乾燥・ベーリングに至るまで、あらゆるプロセスに及んでいます。TMP プロセスにはリファイナーがシリーズで 2~3台設置されるのが一般的で、脱水して高濃度にした後に抄紙機に送られます。

NSSC(中性亜硫酸セミ・ケミカル)パルプ化

NSSC(中性亜硫酸セミ・ケミカル)パルプ化は、セミケミカルパルプ化プロセスのひとつで、未漂白パルプを約 80%の歩留まりで生産することを指しています。通常は広葉樹向きのプロセスであり、このプロセスで生産されたパルプは中芯原紙の抄造に利用さています。チップは中性 pH域で亜硫酸塩と炭酸塩に浸透された後、約 170~180°Cで約 30分間蒸解されます。その後叩解機で解繊されたパルプは、洗浄プロセスを経た後再びリファイニングされ、強度と剛性を兼ね備えたパルプが製造されます。解繊および叩解プロセスでの総電力単位は通常 200 kWh/t未満です。プロセスからの排液は KPの回収プロセスへ送られ、薬品および熱回収が行われます。