Hansol社 Daejeon工場でのOptiDry Coatによる省エネ
2017年8月29日火曜日
2014年、Hansol社 Daejeon工場では OptiDry Coatのエアドライヤ乾燥技術を採用して PM 31板紙マシンを改造した。その非常に良い成果により、Hansol社は 2015年に PM 32板紙マシンの同様の改造の実施を決定した。古い IRドライヤを撤去することにより最大 45%のエネルギー節約ができた。
Hansol社は、元々コーターの乾燥には蒸気を使用していた。蒸気価格の上昇に伴い、Hansol社は省エネルギーを検討し始め、そしてコスト低減のためにコーター乾燥用の蒸気をガスに変更した。Hansol社は、2008年にバルメットが納入したガス式の下塗用エアドライヤで良い経験を持っていたので、2014年に PM 31のコータードライヤを蒸気式からガス式に改造することを決定するに当たり、工場の決断を助けた。PM 31プロジェクトの非常に良い成果は、2015年に PM 32においても同じことをするべきであると Hansol社を確信させた。
このプロジェクトにおいては、Hansol社は非常に省エネルギーを推進しようとしており、多くのメンテナンスを必要とする IRドライヤーを撤去することも決めた。古い IRドライヤを撤去することにより、最大 45%のエネルギー節約をもたらした。このプロジェクトの後、コータードライヤにはすべて OptiDry Coatのエアドライヤ技術を採用した。
円滑なプロジェクトで高速スタートアップ
両方のプロジェクトが順調に行くための準備が非常に良かった。納期が厳しかったので、プロジェクトの初期段階ですべてをチェックし、合意しなければならなかった。PM 31の場合は、すべての課題が迅速に、Hansol社とバルメットのプロジェクトチームの間の非常に良好な協力関係のおかげで解決された。PM 32の注文においては、両社の同じチームが関与し、すべての課題は PM 31ケースから学んだ教訓を利用した。両方のプロジェクトは予定通りにスタートアップした。PM 32については、必要な試運転時間は、工場の人々が既にその手順に精通していたので更に短くなった。試運転後、直ぐに両方のマシンは良質で販売可能な製品を製造することができた。
「Hansolにとっては、PM 32の注文決定が非常に容易でした。それは、PM 31のプロジェクトにおいて性能目標を超えており、バルメットは非常に良い遂行力を持っていたからです。」と Hansol社 工場製造課長 Byung Hak Choi氏は述べている。
運転とメンテナンスが容易
機器の操作は非常に簡単である。新しいエアドライヤは、以前の IRドライヤ、蒸気加熱ヒーターよりも静かなので、コーティングステーションでのノイズが減少している。バルメットは、現地のすべての安全規制やライセンス承認のための必要な書類を準備するために、両方のプロジェクトに現地のバーナーサプライヤーを採用した。PM 32プロジェクトのプロジェクトマネージャー Kuee Jun Yoo氏は「メンテナンスは IRドライヤを撤去したので非常に簡単になりました。また、古いエアドライヤは蒸気ヒーターと一体になっていたため、よくリークを起こしていました。新しい機器は、これまでのメンテナンスを必要としていません。新しい機器の品質は非常に信頼されています。」と述べている。
Hansolを納得させたバルメットのノウハウ
Hansol社はバルメットのノウハウに対し、強い信頼感を持っている。PM 32からの IRドライヤを撤去するための決定は容易ではなかったが、バルメットは、IRドライヤがなくてもより優れた品質が可能であることを PM 31プロジェクトの良好な結果をもって工場関係者を納得させた。バルメットの技術サポートは、プロジェクト前のお客様のすべての懸念に対し、非常によく対応していた。PM 32の発注のための主な理由の一つは、Hansol社が PM 31プロジェクト期間中に受けていたバルメットの強力なサポートであった。
最大 45%の大幅な省エネルギー
プロジェクトのすべての目標が達成し、優れた結果が得られた。PM 32の場合の省エネ目標は 30%であったが、現在は 45%の省エネが達成されている。PM 32は IRドライヤを撤去しても安全性が向上しており、コーターステーションでのメンテナンスや洗浄時間を減少させた。
板紙としての品質は少なくとも改造前と同等または良好であり、印刷適性が良好になったり、視覚的な外観が向上するなどのいくつかの改善を見ることができた。更に、走行性が向上すると共に「罫割れ」が減少した。Hansol社はその結果に満足している。
Hansol社の工場長 Chang Hoon Lee氏は次のように話す: 「Hansolは、これら2つのプロジェクトによる工場内のエネルギーや蒸気の節約に非常に満足しています。工場の総エネルギーコストは年間約 5500万ユーロとなり、塗工乾燥は、その総コストの約 15%となっています。これらのプロジェクにより、私たちは最大 3%のエネルギーコストを減らすことができたということであり、当社の長期的目標は、エネルギーコストが総コスト構造の約 10%にするということです。お客様の反応も好意的であり、ダストやモットリングの問題についての苦情もありませんでした。」
両プロジェクトのプロジェクト責任者である Byung Hak Choi製造部長は「非常に友好的で円滑な仕事をする非常に韓国人らしい多くのフィンランド人を見ることができ、そこで良好なパートナーシップと友好関係が作られたと信じています。それは、サプライヤと購入者のような関係ではなく、まるで友人のように感じました。」と述べている。
韓国の Hansol社 Daejeon工場は白ボール、紙器用板紙、そして段ボール原紙を生産しており、、年間生産量は630,000トンである。40%のマーケットシェアを持ち、韓国国内の業界におけるリーダーである。工場はPM 31がスタートアップした1995年に設立され、その3年後の1998年にPM32がスタートアップした。