Vaskiluoto - 世界最大のバイオマスガス化装置が排出物を削減

2016年4月20日水曜日

フィンランドの Vaasaの Vaskiluodon Voimaの発電所バイオマスガス化装置と既設の石炭ボイラーとの統合は再生可能燃料の使用量の増加を可能とした。

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世界最大のバイオマスガス化装置はその商業操業を 2013年初めにスタートした。これはバイオマスガス化装置がこのような大きな規模で化石燃料に置き換えるために選ばれた最初の例である。

Vaskiluodon Voima Oyは EPV Energia Oyと Pohjolan Voima Oyの共同所有の公益事業会社である。フィンランドの西、Vaasaと Seinäjokiとでそれぞれ一つずつの熱と電力を合わせた(CHP)プラントを操業している。Vaasa発電所は 230 MWの発電と 175 MWの地域熱の容量を持つ。ガス化装置設置前は年間 320,000から 600,000トンを消費する粉炭ボイラーだった。

投資の目的は製造においてより多くの再生可能燃料を使用することと石炭使用量を 25~40%削減することであった。Vaskiluodon Voimaはさらに複数の燃料の使用が可能になることとそれによって燃料コストを最適化できることを望んでいた。そこで Vaskiluodon Voimaは既設の高効率製造ユニットをガス化されたバイオマスを使用できるよう改造することを決断した。 

安全なソリューション: 100%石炭燃焼の可能性を残して

新しい 140 MWガス化プラントはガス化とバイオマスの利用においてバルメットの革新的なコンセプトを特徴としている。納入は燃料ヤード、大規模ベルトドライヤ、循環流動層(CFB)ガス化装置、既設石炭ボイラーの改造と統合、それに最新のアプリケー ションを含んだバルメット DNA制御システムへの拡張が含まれた。すべてを一つのサプライヤから導入することでソリューションの完全な一致を確実にした。

バルメットはバイオマスガス化装置を納入し、それは既設の石炭発電所の一部として建設され粉炭ボイラーに統合された。ガス化装置は製造されたガスをボイラーに供給し、石炭と一緒に燃焼される。

「ガス化装置を加えることによって、元々の石炭燃焼ボイラーをそのまま残し 100%石炭燃焼の可能性も残すことができました。お客様にって、これは安全なソリューションです。古いものは何も取り外す必要はありませんでした。また、既設のBensonタイプのボイラーは元々石炭用にだけ建設されたものなので、ボイラー内でいくつかの小さな改造が必要でした。」とバルメットのガス化装置製品マネージャー Juhani Isakssonは言う。

燃料について

ガス化装置は森林残渣、切り株、丸太を燃料とし、また泥炭をバックアップ燃料として使用している。プラントから半径 100 km範囲からのバイオマスの利用はこの地域に新しい仕事を創り出し、それによって地域の経済を活性化させた。 

Valmet gasification plant in Vaskiluoto, Finland  

様々なバイオ燃料の水分や熱量に非常にばらつきがあるため、それらについてのより詳細な情報が求められる。各燃料の積み荷が到着すると、その情報がバルメット燃料データマネージャーアプリケーションに記録される。このアプリケーションはプラントのバルメット DNA制御プラットフォームに統合されておりバイオ燃料に関するすべてのタスクを制御し容易にする。バルメット DNAは操業室と事務所にリアルタイム監視ウインドウを提供している。

 

製造ガスだけを燃料にも

「私たちの目標に達するのに非常に上手く成功しました。その結果は私たちの期待を超えました。」と Vakkiluodon Voimaのプラントマネージャー Matti Loukonen氏は述べる。「最も重要なのは製造ガスが私たちの燃料範囲の新しい燃料となったことです。」

バイオマスガス化装置のおかげで、ボイラーの負荷にもよるが、会社は約 25~50%の石炭を地域のバイオマスに置き換える能力を持った。

実際に値はより高い。ボイラーが製造ガスだけの燃料で運転できることを確かめるトライアル運転を2014年に実施した。それ以来、秋と春のボイラーの負荷 が低い時に製造ガスだけで運転している。改造したにも関わらず、ボイラーの元々の石炭燃焼能力は必要な時には使用することができる。

Vaskiluodon Voimaはバルメットのガス化技術に非常に満足している。「98~99%の操業率は非常に高いものです。私たちは今やバルメットの協力でガス化装置の能力を 140 MWから 180 MWに上げつつあります。それは装置のファインチューニングと新しい運転方法見つけることです。この能力アップには新しい投資は必要ありません。」

顕著に削減された排出物

この投資のもう一つの目的は排出物を削減することであったが、これもまた達成された。バイオマスガス化装置によって、プラントはその二酸化炭素排出量を年間約 230,000トン削減することができた。また二酸化硫黄排出量も削減できた。

「私たちの今後の挑戦は窒素酸化物排出に横たわっています。新しいEU制限値の移行時期以降、どうやってその制限値の下に留まるかを決定する必要があります。SCR(選択触媒還元法)かSNCR(無触媒還元法)か、またはおそらく他のガス化装置というオプションを検討中です。」と Loukonen氏は話す。

Vaskiluodon Voimaとバルメットとの協力はお互いに有意義なものであった。「私たちはバルメットと共に仕事ができて非常に満足しています。よりきれいな燃焼を開発するにも、また現在ガス化装置の能力をアップしている中でも私たちにとって先を見越しているパートナーです。」

Vaskiluodon Voimaは将来さらにバイオマスの利用を増やそうと考えている。「私たちは強くバイオマス燃焼を信じます。それは未来を意味します。」と Loukonen氏は付け加える。