業界のベンチマークとしての10年の旅
2016年7月1日金曜日
2006年4月6日は、Metsä Board社 Simpele工場にとって最高の日であることが明らかになった。生産ラインは大型改造を行った後再稼動したばかりで板紙生産の新時代が始まった。改造の核心は ValZoneメタルベルトカレンダ、つまり今日OptiCalender Metal Beltと呼ぶものである。過去10年は、新しいカレンダ技術のパイオニアであることにリスクはあったが、十分に価値あるものであったことを示している。メタルベルトカレンダは成功へのドアを開けた。実行による学習によってこの工場は折畳み板紙産業でのベンチマークになった。
2006年のその日まで、Simpele工場は高品質板紙の生産で当時知られていた唯一の生産コンセプトを使用した折畳み箱用板紙の製造者であった。従来のヤンキーシリンダ技術は生産量に制限があったことから、バルメットはこの目的に合ったソリューションの開発を行ってきた。メタルベルトカレンダ処理によって生産のボトルネックが改善され、きわめて良い板紙表面の品質が得られる。この機会によってSimpele工場の将来に向けた大きな投資が正当なものとなった。
産業のベンチマークへの大きな飛躍
メタルベルトカレンダは正しく新時代を切り開いた。というのは生産ラインの障害を取り除くことで他の多くのグレードアップを可能にした。改造およびグレードアップした板紙マシンの生産能力は 2006年以来約 2倍になった。
生産の倍増は非常に印象的であるが、Simpele工場には産業のベンチマークとみなされる別の理由もある。最も重要な成功要因は板紙そのものである。板紙の品質(こわさと均一な品質など)は投資の前でさえもベンチマークのレベルにあったが、なおも改善の潜在能力があった。2006年以来、Simpele工場ではかなりの嵩を増加した板紙、しかも表面品質とかこわさを犠牲にすることなく実質的な軽量化を図った板紙の生産が可能となっていた。
10周年記念としてメタルベルトカレンダのプラカードを受け取る Metsä Board社 VP兼Simpele工場ミルマネージャー Veli-Pekka Kyllönen氏。バルメットの Mika Viljanmaaが祝辞を述べた。
改善のための基盤構築に良好な協力
この 10年は偉大な成功物語を示しているが、この成功はハードワークの結果もたらされたものである。始めは多少困難にぶち当たることがあった。新技術が操作ウインドーを拡張すると、最適化し適正な操作方法を見極める時間が必要であった。また、装置のマイナーな改良も行った。Simpele工場とバルメットの担当者は挑戦すべき課題に直面したが、良好な共同作業とオープンな雰囲気のおかげで解決策を一緒に見出した。結果の一つはメタルベルトの寿命が最長化したことであり、現在の記録はまる 2年である。
「良好な維持管理、良好な維持管理、さらに良好な維持管理」と、Metsä Board社 Simpele工場の製造部長である Timo Rantatalo氏は要約する。Simpele工場での日々の運転の 3つの最も重要なガイドラインである。最適な運転およびメンテナンス方法を見出すことは、工場を良好な状態に維持するための主要因子であった。
新しい事柄の学習
過去 10年にわたるメタルベルトカレンダ操業によって、Simpele工場とバルメット双方の関係者に多くのことを考えさせた。両者にとって良好な協力関係はこれまでも現在も欠かすことはできない。「どのメタルベルトカレンダプロジェクトもその前のプロジェクトに比べて迅速で良好な結果をどうにか得ていました。お客様の学習カーブをできるかぎり急傾斜にするために、我々がお客様と共有すべき成すべきことと成すべきでないことのリストをどうにかして集めました。」と、バルメットの開発マネージャである Mika Viljanmaaが成功した学習カーブについて語る。
Metsä Board社 Simpele工場は新技術の先駆者であり続けてきた。絶えずより良い結果を追求することで、工場はその地位を維持し、産業のベンチマークの状態を既に 10年間享受してきた。
5月9日に行われた祝賀パーティーではバルメットによりケーキが用意され、工場全員でお祝いした。ケーキをカットする Veli-Pekka Kyllönen。